概要
特許出願前調査や侵害防止調査(クリアランス調査)などの本格的な特許調査や外部に調査依頼を行うにあたって、
「あたりをつける」ために、まず自分でプレ調査(企業によって様々な呼び方がありますが、事前調査/予備調査/サンプル抽出/etc)を行うことがあると思います。
このプレ調査で、サンプルとなる公報2、3件を抽出して、本格調査での検索式を作成したり、外部に調査を依頼するにあたって調査観点や調査内容を伝えやすくなります。
開発者や研究者が、自身が開発した製品や発明のプレ調査を行うことも重要です。
製品や発明を一番理解しているのは開発した本人です。
その本人がプレ調査を行い、抽出したサンプルを社内の知的財産部門や外部の専門家に共有することで、「なぜこの特許を抽出したのか」「どの部分が似ていると判断したのか」などのディスカッションが生まれます。
プレ調査の結果やディスカッションが、製品や発明の内容を理解する手助けとなり、より正確に本格的な調査ができるようになります。
AIセマンティック検索では、文章や公報番号を入力することで、類似の特許を検索することができ、複雑な検索条件を作らなくても、簡単にプレ調査が行えます。
プレ調査を行うにあたって、AIセマンティック検索を利用するときのポイントを解説いたします。
動画解説
1.AIセマンティック検索モードで、探したいテーマに関する文章を入力します。
入力例:強度や耐食性に優れて、水上に設置できるソーラーパネル
*まずは短い文章でも大丈夫ですが、文章量が長いほど、類似の特許がヒットしやすくなります。
2.探したいテーマに1番近い特許を1件見つけて、「関連特許」をクリックします。
関連特許をクリックすると、選択した公報の全文テキスト情報を利用してAIセマンティック検索を実行します。
appendix.
テーマに近い特許が複数ある場合には、複数の公報番号を入力して、複数の公報に類似する特許を検索することもできます。
3.「関連特許」の検索結果から、再度1番近い特許を1件見つけて、「関連順」をクリックします。
関連順をクリックすると、選択した公報の全文テキスト情報を利用して、選択した公報の類似順に検索結果を並び替えます。
4.「関連順」で得られた検索結果から、サンプルとなる公報をピックアップする。
関連順により、探したいテーマの特許が検索結果の上位に表示にされていますので、効率的に公報を確認することができます。
関連する特許がヒットしない場合の対処法
・AIセマンティック検索or「関連特許」の検索結果画面のグラフで「IPCサブクラス」の上位2,3個をクリックして、再検索する。
グラフの特許分類をクリックすることで、選択したIPC特許分類の中で、AIセマンティック検索を実行するため、検索結果からノイズを除去することができます。
・関連する特許分類がグラフに表示されない場合
「詳細検索画面」にて、手動で特許分類を入力ができます。
操作方法は、下の動画をご参照ください。
プレ調査では、サンプルとなる公報を数件ピックアップすることを目的としていますが、
AIセマンティック検索を使用して、関連性の高い特許だけの母集団を作成する方法もありますので、ぜひ、こちらもご参照ください。