PFスコアは、被引用回数、情報提供回数など、特許の中間手続きパラメータにもとづく特許の重要度、牽引度などをユーザー独自のロジックでスコア化できる機能です。
PFスコアの値をマップに反映することで、質的な観点も踏まえて特許分析が可能となります。
今回は、「自動運転」関連特許をテーマにして、下図のようなPFスコアを用いた市場プレイヤー間の分析マップを作成してみます。
操作動画
1.検索条件の作成
詳細検索画面のフィルター(詳細)で、「名称/要約/請求の範囲」に「自動運転」が記載された公報を抽出します。
より正確な母集団を作成したい場合は、適宜検索条件を変更してご利用ください。
本記事では、母集団の正確性・網羅性よりも、多少ノイズがあっても簡易に分析ができる点を重視しています。
2.スコア設定をPFスコアに切り替える
スコア設定を「PFスコア」に切り替えることで、設定済みのPFスコアの算出条件に基づいたスコア表示に切り替わります。
また、マップで表示される値も自動的に件数ベースからスコアベースに切り替わります。
*PFスコアの算出条件の設定方法は、
PFスコアのヘルプページをご参照ください。
3.マップの設定
マップの集計条件を「出願人」に切り替えて、マップの種類を「散布図」に設定します。
4.集計条件を設定からマップの表示設定をする
「集計条件」をクリックして、マップの表示条件を設定します。
表示件数は、マップに表示する件数(今回のテーマでは出願人を選択しているので、表示する出願人の件数)を指定します。
X/Yの項目は、「スコア(PFスコアの指します」の最大値と平均をそれぞれ選択することで、マップのX軸/Y軸に設定内容が反映されます。
散布図の集計条件設定については、
こちらのヘルプページをご参照ください。
5.権利状態選択を「権利維持(JP)」に変更する
権利状態選択では、ヒットした検索結果の公報に対して、ステータス別の絞り込みができます。
「権利維持(JP)」を選択すると、日本で登録済みかつ権利維持されている特許だけに絞り込みされます。
分析用途に応じて、出願係属中のものを含めたまま分析するか、権利維持だけにするかは適宜ご選択ください。
5,分析マップの完成
分析マップからは、トヨタ自動車(535件)と本田技研工業(435件)の2社の件数が多いことが読み取れます。
また、マップの右上に位置する4社は、件数自体は上記2社と比較して少ないですが、PFスコアの平均値&最大値が高い、すなわち質的に高い特許ポートフォリオを保有していることが分かります。
自動運転領域に関する特許については、上記4社の自動運転領域における事業内容や具体的な出願内容について分析することで、各社の強みが浮き彫りになると思います。
PFスコアを用いることで、市場における各プレイヤーを相対的に評価することで、各社の立ち位置を分析することができます。